「神に捧げた刀」展へ
刀を見るために渋谷へ出かけたのでした。
先月のことになりますが思い出して書いてみます。
國學院大学が渋谷にあると知りませんでした。
当然、初めて足を運びます。
渋谷駅から徒歩15分くらいでしょうか、
すこし喧騒を離れたあたりにキャンパスがあります。
↑國學院大学ってキャンパスの建物の形もなんか剣っぽくない?と思ったり…
こちらのキャンパスの一角に大学の博物館施設があります。入場無料です。
國學院大学といえば、神道系の学部があったりするのがちょっと特殊な学校かなというイメージがあります。
やはり皇室や神社とのゆかりも深いようです。
今回の展示はそういった大学の立ち位置からの刀剣展ですね。
なにか神がかった…伝説の刀剣や奉納刀たち。
埴輪や土器なども並ぶ博物館の常設展に入る前の、ちいさなエリアで特別展が行われていました。
展示されている刀剣の数はけして多くなく、数振です。
それだけに、それぞれに時代の特徴を有した
個々に差異のはっきりした刀剣が
神代の時代のものから順に並べられていて、
コンパクトながらご神刀系刀剣の変容を理解しやすいと思いました。
ソハヤノツルキは写しですが、
さすがあの家康の東照宮に奉納されただけあって、
身幅があり力強い印象でした。
そしてやはり特に気になったのは薄緑丸。
その名にふさわしく、すっきりと清冽な姿だと思いました。
熱心にスケッチをしている女性がいました。
私は絵は描けないのですが、説明書きをメモってきました。
<説明書きの写しメモ>
太刀 薄緑丸
刃長 80㎝
源義経 奉納
鎌倉時代
箱根神社蔵「平家物語」によれば元は「膝丸」と呼ばれた太刀で、
源頼義などが所持して後に源為義が源義経に贈った。義経は「熊野より春の山を分け出でたり。
夏山は緑も深く、春は薄かるらん。
されば春の山を分け出でたれば、薄緑と名付けたり」
として命名。
あくまでも伝承と思いますが、
名付けの経緯がなんとも風流ですね。
きらめく刀身に映る緑の葉が目に浮かぶようです…
箱根神社蔵の薄緑丸、別名が膝丸ということですが、
刀剣乱舞online実装のあの膝丸は、また他所の刀のようです…
だからちょっと遠慮ぎみに、薄緑丸(膝丸)としているのかなぁ。
そして、とうらぶの膝丸がどことなく緑がかっている(?)のは、この薄緑丸を意識してのことなのかなと思ったり。
最近気づいたのですが、
とうらぶのあの刀はズバリこれ!と
必ずしも1対1で対応するわけでもないんですよね。。集合体として表現していたり。
伝説の刀とされる刀、が複数ある場合もあるみたいです。伝説ですからね…
この薄緑丸は、平家物語原本の関連箇所の展示とともに
本体も鑑賞することができて、興味深かったです。