「六古窯」展
奇しくも6月6日ですが、
出光美術館での「六古窯―<和>のやきもの」展に行ってきました。
帝国劇場の上階にある出光美術館へは
専用エレベーターで上がります。
六古窯-瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前・越前。
中世の6つの焼き物産地のこと。
展示前半は中世六古窯の壺類が見れます。
素朴な味わい。
後半は六古窯から発展した茶陶がテーマ。
茶道などしていれば特に後半が
興味深いかもしれません。
「春霞」という銘がついた黄瀬戸の茶碗が展示されていて、優雅な銘だと思いました。
茶道具の銘は、やはり雅なものが多いのではと思うけど、
モノだって、どうせなら素敵な名を付けられたいよね。。
(刀の場合は恐ろしげな銘もまた良し、なんだろうか…
それにしても某○○切~、とかはちょっと雅じゃなさすぎてかわいそうにもなる)
瀬戸の茶入れの特集がありましたが、
茶入れって、いいものは現代でも相当に値打ちがあるらしいですね。。
黒田家伝来という、ひょうたん型の茶入れを
単眼鏡で鑑賞してる方がいました。
単眼鏡って刀剣だけじゃなく美術鑑賞全般に使えるんだな…やっぱり欲しい。
現代にもつながる六窯それぞれの雰囲気が知れてよかったです。
備前焼に少し惹かれた。
備前といえば、刀剣の一大産地としても知られるけど、
きっと資源に恵まれてる土地なんだろうな。
先日、備前刀ばかりの展示に行った時、
(「日本刀の華 備前刀」展に行ってきました(静嘉堂文庫美術館)審神者ver. - なまくら茶屋日記)
同時に展示された天目茶碗とあわせて
刀剣と陶器をともに“炎の芸術”と称する表現をしていて印象に残りました。
備前は炎の芸術王国なのかもしれない。
出光美術館は陶器の分野に強い美術館のようです。
かつて理事だった方が陶器の研究家で、
六古窯という概念を提唱されたようです。
各地の窯を調査して集めた陶器片を展示している
資料室がありました。
展示室を出ると、皇居のお濠に面した日当たりのよい休憩コーナーがあります。
給茶器からいただけるちょっと濃いめのお茶でひと休み。
ミュージアムショップの品揃えも気になるものがあり…
桜や撫子の蒔絵の香合が可愛くて買いそうになりました。